各界で活躍する、新潟にゆかりの人を紹介するシリーズ「にいがたの顔」。きょうは若者に大人気の携帯サイト『モバゲータウン』を運営するDeNA(ディー・エヌ・エー)の社長、新潟市出身の南場智子さん(46)です。
いま、10代、20代に大人気の携帯サイト『モバゲータウン』。
会員数は1230万人。 ゲームをはじめ日記や小説の投稿、仲間をつくってのメールのやり取りなど無料で楽しめます。
Q.モバゲータウン成功の理由は?
「若者が求めていたものだったんじゃないかと思うんですよね。気軽なコミュニケーションとか、ちょっとした時間を楽しく過ごすっていうこと。携帯を駆使して工夫した時間の使い方をする」
このサイトを運営する株式会社DeNA。社員数560人。今年度の売り上げ見込みは370億円に上ります。
社長の南場智子さんは新潟市の出身です。 大学を卒業後、外資系の大手コンサルティング会社を経て、「自分で事業をやりたい」と1999年DeNAを設立。わずか8年で東証一部上場を果たしました。 しかし、意外にも当初は苦難の連続だったといいます。
「いやあもう長かったですね。1999、2000、2001、2002と大赤字ですから よく途中であきらめなかったね、というか、本当によく自殺しなかったねって言われました。 トンネルの中で明かりが見えないんだけど、出口があるに違いないとそれは一瞬たりとも疑わなかったですね。不思議ですよね。」
今月24日、南場さんは新潟市を訪れ、市内の大学院で講義に立ちました。 将来、起業をめざす学生たちに自らの経験を熱く語ります。
「当社の本質はモバゲーではなくて、次から次へと"新しいもの"を生み出すということが本質であるというふうに、自分たちでは認識しています」
パソコンや携帯を使ったオークションやショッピングなど現在、展開する事業は20以上。
最近では大人向けのコミュニティサイトなど、常に新しいものを生み出し続けています。
Q.新規事業を生み出す秘訣は?
「私自身が次から次へと新規事業のアイデアをだして立ち上げているわけではなくて、やっぱり出てきているアイデアで、事業化に結びついているのは若手の社員が考えたことが多いんですよね。 (若手社員に)日々負けないように、みんなライバル、がんばっています」
仕事も遊びもいつも真剣勝負の南場さん、睡眠時間は平均4時間。そんな日々の合間でも携帯のゲームは欠かしません。
「最初はチェックといいますか、試験のつもりでやっていたんですけど、そのうちやみつきになって、社内で一番のヘビーユーザーで、たぶんスコアも一番高いと思います。 競ってます。」
去年、南場さんは新潟と大きなつながりを持つことになりました。新潟市に160人体制の「カスタマーサポートセンター」を設立。悪質な書き込みを削除したり、利用者へ注意を促したり、東京とあわせてサイト内を24時間監視しています。
Q.新潟進出について
「すごく大成功だったと思います。 ここにいるスタッフと、それをまとめあげているマネジメント層。すごくいい仕事している。 東京もいいんですけれども、どうしてもコスト高になる。 東京のオペレーションを徐々に新潟にシフトして、新潟の方を中心にすえていこうかなと思っています。」
社会問題となっている有害サイトをめぐるトラブル。誰もが安心して使ってもらうために・・・ 事業者自らの努力が必要と南場さんは考えています。
「特に重要なのが、われわれ事業者が自助努力をするというか、自分たちでしっかりと健全化の努力をすることが求められていると思うんですよね。 日本発の誇らしい大衆文化のひとつなので、大切に育てていくためにも、一律でシャットダウンするのではなくてみんなで力をあわせていこうということだと思いますね。」
そんな南場さんには唯一、緊張する人がいます。それは、父親。子ども時代はとても厳しかったといいます。
「強い父というのが、私にとってはものすごく私自身がわがままで傍若無人な人間でしたので、一人怖い人間がいるということが、いろんな意味で道を誤らせないでくれたのかなっていうことと、経営をしていてもあの父の遺伝子を持っているんだというのが少しはびくびくしないでいられるのかなというか、そういう所はありますね。」
Q.新潟出身を感じる時は?
「お米が大好きで、それはもうたまらないくらい好きで、お米の質にものすごくうるさくて。そうじゃない人と食事をしていると不機嫌になるくらいなんですよね(笑)」
南場さんがゼロから作り上げてきた会社「DeNA」。
いま中国やアメリカに進出。世界の市場にむけて携帯サイト事業を展開し始めています。
Q.これからの夢は?
「この会社をもっともっと大成功させることと、やっぱり、日本のIT企業が世界で非常に苦戦しているんですよね。どこも世界に冠たる会社になってないんですね。 そこが我々のチャレンジ。"新潟発"の会社が世界を制覇できるかどうか」
目指すは世界基準。南場さんとDeNAの進化はまだまだ止まりそうにありません。
南場さんは、会社を立ち上げて億単位の赤字が何年も続いた時も一度もやめようとは、
思わなかったそうです。辛抱強い、粘り強いところは、新潟からもらった性格かもしれないと話していました。


