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“酒かすピンチ”のその後…廃棄せずに済んだ酒蔵も ことしは出来すぎて困惑の酒蔵が続出《新潟》

酒造りの工程で出る“酒かす”が、ことしは出来過ぎて困っているといいます。 全国屈指の酒どころ・新潟でも2024年2月頃、様々な酒蔵がSNSなどで無料配布を呼びかけるなどして大きな話題を呼びました。 テレビ新潟は3月、新潟県新潟市西蒲区にある宝山酒造を取材し、大量の酒かすを目の当たりにしました。 宝山酒造では例年6~7トンの酒かすが出るといますが、ことしは1.5倍ほどの量になっていました。 その理由として杜氏の渡辺桂太さんは2023年夏の猛暑が原因だとして「コメにも高温障害が出て硬くなり、コメの溶け具合がかなり悪くなっている。液体にならない分、固形物が残って酒かすが多く出ているのが現状だと思う」と分析していました。 例年は漬物業者が引き取っていたものの、ことしは漬物業者の倉庫も酒かすでいっぱいのため、引き取る量が少なかったといいます。 残った酒かすは産業廃棄物として処理されることになりますが、お金がかかってしまうため、酒蔵は頭を悩ませていました。 そこで、SNSなどで無料の配布を呼びかけていたのです。 そんな放送から1か月… 宝山酒造から「その後、酒かすをもらいに来てくれる人が増え、廃棄せずに済む目途が立った」と連絡がありました。 酒かすは4月末頃まで出て、量は500~600キロほどだといいます。 これまでと同様にネット販売や店頭での無料配布を続けるということです。 そんな宝山酒造では、初めての蔵開きイベントが開催されることになりました。 4月20日(土)、21日(日)の2日間で、限定酒の販売や利き酒大会など様々な催しが予定されています。例の酒かすを使ったかす汁もふるまわれるということです。

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