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さよなら万代口バスターミナル 全国的にも珍しい“スイッチバック式” 別れを惜しみ見納めに訪れる人も 《新潟》

3月31日、新潟駅に新たなバスターミナルが開業するのに合わせて、現在のバスターミナルは歴史に幕を下ろします。全国的にも珍しいスイッチバック式のバスターミナル。別れを惜しむように、いま多くの人が訪れています。 28日の新潟駅前にはカメラを構える人の姿が。その先にあったのはバスターミナルです。 〈写真を撮影〉 「きのう秋田から所用で新潟に来たんですけど、バックで入るのがなくなるというので最後に見納めしておこうかと思って来ました」 1958年、新潟駅が現在の場所に移転したのに合わせて開業した万代口のバスターミナル。 乗り場に向けてバスがバックで入ってくるスイッチバック式は、全国的にも珍しい存在だといいます。 しかし3月31日、新潟駅の南北をつなぐ新たなバスターミナルが開業することで、現在のバスターミナルは長い歴史に幕を下ろします。 変わりゆく新潟駅前。 かつての姿を懐かしむ人もいました。 〈まちの人〉 「幼児のころから。あの前に食堂があってなんてころからですからね。50年、60年くらい前?」 「いまあそこ(駅ナカ)にできたお土産屋さんみたいなのがその角にあって、食堂があって。おっきな食堂があって」 バスターミナルで誘導員を務める木村雅弘さんです。 32年前、運転手として新潟交通に入社し、15年前からは誘導員としてバスのスムーズな運行を守っています。 〈新潟交通運営センター係員 木村雅弘さん〉 「フロントタイヤがきれていると、この感じだといけるなとか。ギリギリだけどフロントタイヤが前を向いているとぶつかるなとか。そういうときはストップかけます。自分の昔の経験で(わかる)」 平日で1日に1000台ほどのバスが発着するバスターミナル。 誘導員の仕事はバスの誘導だけではないといいます。 〈木村雅弘さん〉 「お客さまの忘れものを探したり、バスが遅れてきたときにはお客さまに放送でご案内したり」 バスターミナルは13番線まであり、計20以上の路線が発着。迷った人を案内するのも大切な役目です。 〈木村雅弘さん〉 「8番線の11時30分までないですね、白山公園行きってなると。5番線6番線で市役所で降りてもらうと白山公園近いんで」 新しいバスターミナルでも乗客の案内係として仕事を続けるということです。 〈木村雅弘さん〉 「(閉業は)不思議ですね。ずっと私が生まれる前からあって、自分の代でなくなると。案内に専念できる部分。ひとりひとりにゆっくり説明できるので、それはそれで楽しみにしています」 4月6日には万代口バスターミナルのさよならイベントが予定されています。

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