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地震乗り越え「全国闘牛サミット」長岡市旧山古志村 支援に感謝 1000年の伝統文化を未来へ  《新潟》

闘牛文化を持つ地域が集まる「全国闘牛サミット」が長岡市旧山古志村で開かれました。中越地震からことしで20年。復興をあと押ししてくれた全国からの支援に感謝を伝えました。 自慢の角を交えて激しくぶつかり合う牛たち。 5月26日、長岡市旧山古志村で開かれたのは「全国闘牛サミット」を記念した「牛の角突き」です。 文化の保存、地域の交流などを目的に、闘牛文化を持つ9つの地域で持ち回りで開かれるサミット。長岡市での開催は10年ぶりです。 山古志闘牛会の会長・松井富栄さん。 20年前の災害に思いを馳せ、感謝の思いを伝えました。 〈山古志闘牛会 会長 松井富栄さん〉 「復興の中で全国の闘牛会の皆さんが応援してくれて、牛をなくした分を贈ってくれたりして、この20年を皆さんのおかげでやってこられてうれしい気持ちでいっぱいです」 2004年10月に発生した中越地震。旧山古志村では震度6強の揺れを観測。道路の寸断などが相次ぎ、住民は全村避難を余儀なくされました。 家族のような存在だった牛も多くが死にました。 生き残った牛はヘリコプターで救出。1000年の歴史を誇る「牛の角突き」も存続の危機に。それでも、地域を勇気づける復興のシンボルとして震災直後から再開し、伝統を守ってきました。 中越地震から20年。応援してくれた人たちに復興の歩みを伝える「全国闘牛サミット」。 取り組みには鹿児島県・徳之島地域の牛も登場。地域のメンバーが太鼓や指笛で会場を盛り上げました。 〈訪れた人〉 「初めて観てかなり大きかったので、子どもは怖がっていましたけどすごい楽しかったです」 〈沖縄・うるま市の闘牛関係者〉 「違った文化を見せていただいたなと思って非常に良かったです。とても楽しかったです」 〈山古志闘牛会 会長 松井富栄さん〉 「この地域は過疎・高齢化とか問題があるのですが、同じ伝統文化を共有して楽しんでくれる方が来てくれることがこの地域の発展や活力になると思っています。この輪を広げていって、問題を解決しながらこの地域を良くしていきたいと思います」 牛がつないでくれた人との縁を大切に。震災を乗り越えた地域の伝統文化は、未来へとつながれていきます。

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