新潟県は老舗企業の割合が全国で3番目に多く、
創業100年以上の企業は1200社を超える。
老舗企業の技術や経験を深堀りし、新潟の底力、
ポテンシャルを伝える。

放送日
2025年12月21日(日) ごご4時50分~5時20分

大橋洋食器
(新潟市中央区/創業1886年)


今回迫るのは新潟市中央区の「大橋洋食器」。
かつて新潟港には北前船が寄港し様々な産業や文化が発展した。「大橋洋食器」は、そんな新潟の港文化を 支えてきた会社の一つ。創業は1886年(明治19年)。当時は「石油ランプ」の輸入品店として開業したが、「電気」の普及と共に石油ランプの需要が減ると、3代目・大橋厚男は「西洋食器」の取り扱いに事業転換。「燕・三条地域」の国産品を中心にプロ仕様の器や道具を開発し躍進。新潟市の中心街・古町の料亭などにも商品を出し、地域の食文化も支える存在となっていった。
そんな大橋洋食器の「芯」になっていると言える製品がある。「すずり石プレート『絆』」だ。2~3億年前に形成された「粘板岩(ねんばんがん)」で作られ、中でも宮城県雄勝町(おがつちょう)産のものは美しいダークグレーで「雄勝石(いし)」として知られている。
3代目社長・大橋厚男がその素材に目をつけ、本格的な生産体制を始めようという時、東日本大震災が発生。宮城県沿岸部の雄勝町は、加工前の原石、大型の機械、何より多くの職人が行方不明に。当時、病魔と闘いはじめていた厚男社長は、職人たちの無事を信じ、病床でデザイン画に筆を走らせた。
職人たちと連絡が着いたのは震災からおよそ半年後。命を落とした者も多くいた。その後、制作の再開を目指す職人たちの熱意と大橋厚男社長の思いで本格生産に乗り出し、開発された商品が「すずり石プレート『絆』」だ。
現在、SNSなどで「映える」大橋洋食器の器は再び注目されはじめ、大阪・関西万博の晩餐会で使われるなど高い評価を受けている。
今回の番組では老舗洋食器店に息づく「信念」と、製品開発のこだわりに迫る。


ナビゲーター
石田 健【1989年10月14日 東京都生まれ】


インターネットニュースメディア「The HEADLINE」編集長
早稲田大学大学院修了。大学院在学中、ウェブメディアを手掛ける「アトコレ」設立。2020年、ニュース解説メディア「The HEADLINE」を創業。政治や経済、テクノロジー、社会問題など様々なニュースをわかりやすく解説している。早稲田大学招聘講師のほか、慶應義塾大学や弘前大学などでの講義を行っている。