映画監督 山田洋次 様

とても立派な作品です。

堂々と生きている主人公によりそうようにしてこの作品を作った 時田監督とスタッフに心からの賞讃をおくります。

ここに登場する人たちは、日本人の鏡といっていいでしょうね。

フリーアナウンサー、NTV「ズームイン!!朝!」初代キャスター 徳光和夫 様

「27年前、テレビの生放送で初めて泣いてしまったのが『牛の卒業式』。以来、「泣きの徳光」と呼ばれる原点になった題材です。自然豊かなふるさと、子供たちと子牛との出会いと別れ、知美さんのひたむきな姿、温かな家族との絆…。ひとつひとつの物語が、きっとあなたの心の宝物になるでしょう」

タレント 福田彩乃 様

私自身、中学生の頃「獣医」への夢を抱いたことがあり、とても興味深くこの映画を拝見しました。動物との出会いや別れの経験を通じて人はこんなにも成長できるものなのだと感じました。ある日から牛の世話を任せられることになる子どもたちですが、それまでとは違う凛とした表情となり、その勇姿にはとても感動しました。そして、学校の先生や親だけではなく、地域の方たちと共に子どもたちへの教育環境を作っているところに感心しました。生き物を育てるということ、共存していくということ。そのために喜んだり、苦しんだり、悲しんだり、色んな感情を学ばせてくれる映画だと思いました。

映画評論家 佐藤忠男 様

 これはいい映画だ。観ていてついニコニコしてしまう。

 新潟県の山村にある小学校が、過疎化でどんどん生徒数が減ったとき、三頭の子牛を“入学”させた。9人いた生徒たちにめんどうをみさせたのである。子牛たちは育つと、ちゃんと卒業式に参加させてもらった。子どもたちは牛たちが肉牛として運ばれてゆくのも見送った。これは子どもたちには辛い経験だったが、生きた教育である。とてもいい教育だった証拠に、このときの生徒のひとりだった知美ちゃんという少女が、将来は獣医になりたい、「牛のお医者さんになりたい」という立派な志をたてた。

 いかにも子どもらしい、その子たちの純真な日々は地元新潟のテレビ局が取材していい放送番組になっていたが、知美ちゃんは本気で獣医を志し、獣医の育成では名門である岩手大学を目ざして、高田高校で勉強していることがあとで分かる。そこで前の番組の担当者だった時田美昭ディレクターが引きつづき彼女の取材をつづけることになる。

 評判のいい番組ができると、その人のその後を取材してさらにまた番組をつくるということは、テレビならではのやり方としてときどき見かけるが、うまくゆくかどうかは運まかせで、けっこう難しいものだろう。しかしこの場合はとても上手くいったと言える。幼いうちに志をたて、それを目標にして努力して、実際に志を実現できる。人生、こんなにいいことはない。その日々の努力は地道なもので、テレビ番組らしい見た目の派手さには少々欠けるかもしれないが、その代わり、その地道な努力の日々の、その努力の意味が見る者にはしっかり伝わって、とかく見た目のにぎにぎしさだけに終始しがちな番組などにはない、静かなゆったりとした充実感がわいてくるからである。

 子牛のめんどうをみるのに大喜びしていた山村の少女は、やがて大学入試を突破し、立派なおちついた大学で学び、教師や先輩に指導されながら一人前の獣医としての自信にあふれたよく働く姿になる。その一場面一場面はとくに変わったものではない。しかし、その人間としてのまっとうな姿が、ひとつひとつ、あのときの感動からこうなった、あのときの努力でこうなった、という意味を含んで、味わいの深さをもつようになるのである。

 長年の取材を映画としてまとめることでそれに成功した。稀に見る成功だと思う。

NNNドキュメント プロデューサー 日笠昭彦 様

「あどけない夢が、人生を豊かにすることがある」

夜の静寂(しじま)に置かれた行灯のように、長い間静かにメッセージを送り続けてきた番組がある。日本テレビ系列で1970年に始まったNNNドキュメント。日曜の深夜、日付が変わってからの放送ゆえに目に触れる機会は少ないかもしれませんが、私がこの番組を担当して12年になります。いま机の引き出しに、何篇かの構成台本を閉じたファイルがあります。 「まっすぐに智華子」「命の限りムスタンに生きる」「血をこえて」「ふたりの桃源郷」…いずれも“いつか続編を”あるいは“書籍化や映画化を”と構想を温めてきた作品です。ところが、Nドキュの映画化第一弾は構想外のものになりました。2012年封切りの「放射線を浴びたX年後」。東日本大震災の発生によって急遽映画化が決まり、これまで160ヵ所で上映されるなど、大きな支持を得ている一本です。 そして映画化第二弾が、この「夢は牛のお医者さん」になりました。テーマは『夢』。 私事で恐縮ですが、高校三年の時「20年後の自分へ」という課題を与えられ作文を書いたことがあります。その後、東京へ出た私はすぐに作文のことを忘れてしまいましたが、40歳を過ぎた頃、同窓会の席で担任から渡されたその文面を見て驚きました。「20年後、僕は日本テレビのプロデューサーになっている」とあったからです。38歳の時、作文を書いたちょうど20年後に日本テレビで働くことになった私は、18の頃の夢を叶えたことになります。知美さんの努力にはとてもかなわないけれど、夢を現実にしてからも見せる凛とした彼女の姿に「自分も、もう一度初心にかえって頑張ってみようか」と背筋が伸びる思いです。

もしもこの拙文に触れたあとで映画を観るという方がいらっしゃるなら、ぜひ注目して頂きたい3カットがある。「背中」です。無垢な想いで命を育んだ末に、その命を見送った卒業式の「切ない」背中。夢を追い、自分を追い込んで受験に挑む「頑なな」背中。そして、白衣に袖を通し他者のために生きる、獣医師としての「凛とした」背中。ナレーションやインタビューで多くを語らずとも、訴えかけてくる想いがあるのです。

すでに知美さんは結婚し、2人の子の母だといいます。わが子の夢に優しく耳を傾ける日はそう遠くないかもしれません。その時彼女はどんな顔で頷き、どんな話を聞かせるのでしょうか。 「私たちも、幼い日に抱いた“夢”という名のタイムカプセルを、胸の底から掘り出してみましょうか?」ふとそんなことを思わせる、真っ直ぐで温かな映画が雪国から生まれた。喝采!!

北海道大学客員教授・旭山動物園前園長 獣医師 小菅正夫 様

 子どもの頃に夢見た獣医師への思いが知美さんの中で燃え続けて、今も共済獣医師として農家と家畜のために休むことなく働き続けるエネルギー源となっている。すばらしい記録映画だと思う。撮り続けてきたスタッフの心に火を灯し続けたのも彼女のエネルギーだと思う。

 映画と言うから、役者が再現しているものかと思って見たが、まったく違って、本人や家族、地域の人々が登場していて、物凄いリアリティーと深みを出していた。こんな記録映画は、見たことがない。事実は小説より奇なりとは良く言ったもので、まさに人生はこれほどすばらしいと誰からも感動される映画になっていた。

 小学校の先生が立派だ。子どもたちが学ばねばならないことを地域の人々と共に教え育んでいる。小学校でウシを飼う目的が明白で、一緒に暮らすことになるウシが、400kgになったら子どもの手を離れること、そして家畜市場で競売され、その先は肉となって人々の食料となることまで、しっかりと教えている。これは凄いことだ。

 私も獣医学部に移行した時は、知美さんと同じように共済獣医を目指していた。でも、七帝柔道を優先したため、腕が太くなりすぎて、ウシの肛門に腕が入りきらず直検ができなくて、共済を諦めたことを思い出しながら映画を見ていた。思いを一つに定め、それを実現した知美さんの意志の強さに感動させられた。

 この映画は全国の小中学校の子どもたちと教育に関わる人に見て貰いたい。子どもが成長するためには、心の成長が第一で、次に心を維持する体力、そして思いを実現させる学力が必要となることが実感できるはずだ。すばらしい映画をありがとう。

京都造形芸術大学教授 元文部科学省審議官 映画評論家

最近話題の「キャリア教育」とは、単なる職業訓練教育ではない。将来、社会の中で自分の役割を果たしながら自分らしい生き方を実現する力をつけてもらうための学びの機会を提供する重要な役割を持っている。この映画『夢は牛のお医者さん』を観れば、その意義がよくわかるだろう。自分で決めた夢を実現するために必要な努力を重ねる。…それこそが真の学びである。学ぶとは何か、働くとは何か、そして生きるとは何かについて、深く考えさせる一作だ。

ジャーナリスト 大谷昭宏 様

民放連盟賞の審査でこの作品に出会い、勝手連で応援してきました。 映画化と知って感激もひとしおです。 日本中、世界中の子どもに見せてほしいと思っています。

映画ライター 皆川ちか 様

「夢は牛のお医者さん」、非常に興味深く拝見しました。 「夢をかなえる」ということは、それがどんなものであってもとても難しいことは勿論ですが、「夢をかなえるために努力し続ける」ということもまた、とても難しい。 当たり前のことではありますが、我々マスコミの人間は、特にドキュメンタリーものでは、とかく前者をフィーチャーしがちに走ってしまいます。ですがこの作品では後者の、「夢をかなえるために努力し続ける」女の子の姿を丁寧に映し出しているところ。そこに胸打たれました。 「夢をかなえるために努力し続ける」姿は、「夢をかなえる」姿のように派手ではありません。カタルシスもありません。苦しくてしんどくて、つらいものです。 そのつらさに耐えられる人こそが、夢を抱くに値する。 私はこの映画を、そのように解釈しました。

『夢は牛のお医者さん』アンケート:感想

女性

娘と見られたのがよかったです。ともみさんの姿を見て、好きなことをもっと楽しんでほしいと思いました。

40才女性・東京都渋谷区

とにかく感動しました。一人の女の子が夢を叶えるというサクセスストーリーだと思っていましたが、そんな一言では言い表せない、家族の愛情、絆、優しさ、思い続けることの素晴らしさ…同世代の女性として、2人の小さな子を育てる母として、刺激を受け、励まされる思いです。

 

53才男性・会社員・野田市

夢を叶えようとする努力、家族の理解と支えが素晴らしく、感動しました。

44才女性・東京都杉並区

自分にも3年生になる息子がいますが夢を持って突き進んでいく気持ちを大切にしてほしいと思います。“自信がなければ受験をしていない”という気持ちも素晴らしい。勇気をもらい、またあたたかくなる映画でした。自分の若い頃とは違って、もう一度昔に戻れるなら、彼女のような強い意志を持って夢に突き進んでいきたいと思いました。

女性・京都府城陽市

(母) 知美さんの成長と家族の様子がよくわかって感動しました。獣医の仕事が大変であるにもかかわらず、笑顔が素敵でした。
(娘) 私も牛の獣医さんになりたいと思いました。知美さんの言葉や映画に出てくる牛がかわいいい気持ちと家畜であるという微妙な心のバランスがとても共感できました。

41才女性

獣医になった時が夢スタート、というフレーズに非常に胸をうたれました。

53才男性・会社員・岐阜県大垣市

知美さんの夢を叶える力に圧倒されました!  横山さんのナレーションにも、知美さんと同じような力がこもっていたと思います (優しさの奥に) 。かつて岩波書店で『私は女性にしか期待しない』という松田道雄先生の著書がありましたがまさにその感じです。(男性がんばれ!!)

71才男性・無職・東京都八王子市

子ども達は今、夢や希望や生きがいなど持ちにくい状況があるような気がする。  また、動物や植物との触れ合いも希薄になっているとも思える。これらの状況からの脱却するヒントが随所に提示され、本来、子どもはこんなにも素晴らしい能力や豊かな感情を持ち合わせているのだと再認識させられた映画だった。全国の小・中・高校の生徒さん達に是非、観てもらいたいと思った。同時に多くの大人たちも観ることによって、子育てをしていくうえで大いに役立つ映画だと思った。

87才男性・無職・東京都練馬区

映画が終わった時大きな拍手をしました。  子供たちの元気一杯の笑顔と熱い涙、人間形成の最も大切なものがここにある。もう一つ、難聴の私だが声がよく伝わり完全に映画の世界に入ることが出来た。日本のすべての人に見てもらいたい

54才男性・医師・埼玉県蕨市

牛が初めて小学校に来たときの男の子の挨拶、牛の卒業式での女の子の涙。子供の純真に触れるだけで、何故人は号泣してしまうのでしょう。そこに忘れてしまった原点を発見するから、だと思います。経済動物ゆえに残酷さをはらむ家畜の世界。そこで活躍する立派な大人の原点が、いとおしくて思わず手を抱きしめてしまった動物愛にあったことは、自分自身の原点を思い出させてくれました。号泣、感動、感謝。

70才女性・主婦・東京都三鷹市

孫のひとりが農業高校に楽しく通っており、この映画の紹介を見て、ぜひ観たいと思いました。インターネットで映画館を探して行きました。ド頼もしく、素晴らしい獣医さん万歳!です。とてもよかったです。

71才女性・主婦・東京都練馬区

莇平の近くの蒲生に生まれましたが、このドキュメンタリーのことはなぜか全然知りませんでした。同郷の友人と映画館へ行き本当に感動致しました。全国の方々に見ていただきたいと思いました。久しく田舎へも帰省しておらず、懐かしさと、今年は田舎へ帰ろう…と思いました。

 

35才女性・酪農・新潟県阿賀野市

知美さんと同じ年の私にとって、知美さんが小学生の頃に得た体験はとても羨ましいものでした。今、私は酪農家に嫁ぎ、毎日牛の世話をしていますが、知美さんのように幼い頃にこのような体験をしてれば、もっと牛の気持ちを理解してあげられる酪農家でいられたかもしれない、と思いました。我が家もいつもお世話になっている獣医さん。正しい知識と確かな技術、そして体力のいる仕事です。男性でも大変な仕事なのに、女性でありママでもある知美さんの頑張ってる姿は素晴らしいです。いろいろな立場、視点から楽しめる作品だと思うので、沢山の人たちに観てもらえるようになればいいと思います。

8才女性・小学生・新潟県阿賀野市

『夢は牛のお医者さん』のえいがは、ほんとうのはなしでびっくりしました。わたしもゆめは「じゅういさん」なので、べんきょうになりました。いいお話でした。

20才女性・大学生・群馬県前橋市

すごく素敵な映画でした。私はナレーションをつとめた横山由依ちゃんのファンで、この映画を知ったきっかけもそれでした。彼女の声は、優しく、強く、まさに「等身大の声」で、さらに映画の内容に入り込んでいきました。「夢」は、「叶えたい夢」は何か。「夢」のその先はどこか。そんなことを今一度深く、嫌になるほど考えたい、と映画を観終わって思いました。

 

63才女性・保育ママ・東京都中野区

感激しました。やはり小学生くらいの時の体験が、人の一生の土台になるのだなぁと心から思えました。日本中のあちらこちらで、目立たなくても自分の信じる生き方をしている女性がきっと沢山いるのでしょう。本当にいい映画でした。なんかずっと泣いてしまったけど。

39才女性・小動物獣医・東京都

とてもいい映画でした。彼女の人生とは比べものになりませんが、私も獣医大学に合格した(通知の中の番号を見つけた時の)あの瞬間の気持ちが、鮮明によみがえり、涙が止まりませんでした。自分にもこんな気持ちの時があったんだと、自分の原点に戻ることができました。日常の忙しさに追われ、「大人」になってしまった全ての獣医に何かしらを思い出させてくれるはずです。そして、周りに頼られる知美さんを見て、私たちの仕事に自信と責任を持てる、素晴らしい映画でした。

女性・東京都小平市

とても良い作品でした。映画の場面場面を、シャッターを切るように思い出します。 一場面一場面が、しっかりと心にしみこんできます。懸命に生きているその姿から、沢山の元気をいただきました!ありがとうございました。

60才女性・年金生活・東京都杉並区

実は、私の娘も医者になりたいと中学2年の時に表明して以来、一人親のために国立しかないと自分で定め、努力と迷いと自棄の繰り返しの果て、二浪の末に愛媛に入りました。この映画上映中、この娘とのしんどい3年間を省み、涙が止まりませんでした。合格の報の時、愛媛に出発ちの時、今年4年生から5年生へ上がる国家試験に合格し、病院実習に進みます。私はとても彼女の真似は出来ません。知美さんも、うちの娘も、自分の持った夢は夢であると同時に、エネルギーともなって彼女らの人生を動かしている、と思いました。

72才女性・自営業・東京都八王子市

私は72才。一人で定食屋さんを営んでいます。働くことが大好き。特に商売は子供のころから大好きで、夢は店を持つことでした。人一倍好奇心が強く、色々な事に挑戦してきて、現在があります。この年になって、初めて味わった感情「これからはグチは言うまい。ゼイタクもワガママも言えない」まっすぐに全力で生きて、成長して、誠実に生きている知美さんに強烈なパンチを食らいました。生半可に“優しさ”なんて言えなくなりました。本当の“優しさ”っていうのは、牛に寄り添っている知美ちゃんのような姿をいうのだ。それ以外はまやかしの“優しさ”とまで思ってしまうこの頃です。口では言い切れない程の感動を味わうことが出来、勉強になりました。時田美昭様、「映画」にして下さって本当にありがとうございます。

78才女性・東京都練馬区

自然の中の村人らの純朴さが溶け合って、詩情溢れる美しい画面がカメラを通して心を撮る作品に、78歳にして、また夢を頂きました。

男性・神奈川県相模原市

丸山知美様  東中野の映画館26年4月13日に「夢は牛のお医者さん」を見させていただきました。感動して素晴らしい映画を見ながら泣いてしまいました。知美さんは素晴らしい人です。私は建設会社を経営して、42才男性です。この映画を見て、生きる勇気を与えてくれました。これからも頑張って続けて下さい。