アナウンサー

大島 巧
2021年11月10日(水)

夢が叶い、大島少年に1日戻れた日。

目下にはアリーナでウォーミングアップをする選手たち。見渡せばオレンジ色のブースター。選手が入場すれば大サウンドに、派手な照明。
「これがプロスポーツか、この景色を見るためにアナウンサーになったんだ。」

先月10月2日土曜日、実況アナウンサーとしての一歩を踏み出しました。B1リーグの開幕戦。新潟アルビレックスBB対京都ハンナリーズの一戦でした。
幼い頃からスポーツ中継を観ることが好きな私。家族で夜ご飯を食べている時、リビングのテレビはプロ野球の生中継。(延長に入り21時を回ると強制的にNHKのニュース番組になっていましたが笑)スポーツ中継の何がいいかって、戦況を見つめる監督同士の駆け引き、場面ごと選手の鬼気迫る表情。そして試合の熱を言葉で増幅させるアナウンサー。その関わる全てがスポーツ中継の醍醐味であり、魅力でした。

実はバスケットボールは学生時代の体育の授業でやった程度で、プロの試合を観に行くのは取材で初めてのことでした。それでも8月の頭に実況すると聞いてから、アルビBBの選手への取材、先輩アナウンサーとの実況訓練、バスケット雑誌・漫画を読み込んで学生時代のバスケ部の友人に話を聞いたり。丸2か月、バスケットのことだけを考えた夏を過ごしてました。

ようやく座れた実況席。幼い頃からの夢が叶い周りへの感謝、初実況の緊張感、放送を事故なく伝える責任感、様々な感情が溢れ出していました。いざ放送が始まれ背番号+名前でプレーを追う、解説者との会話、試合展開を理解して試合を盛り上げる、など伸びしろの部分も発見しました。自分が目指す実況はまだ遠い先の目標となりますが、今持てる力で中継をお伝えしました。
そんな中で唯一言えることが、プレーを追っていた私の姿は初めてスポーツを生で見た”大島少年”そのものであったと振り返ります。それだけ夢のような楽しい時間が過ぎていきました。

試合の結果は87-89。惜しくも新潟の勝利とはなりませんでしたが、私にとっては一生忘れることのないゲームでした。

改めて入社1年目でこれだけの経験が出来たことに感謝して、これからも「スポーツの魅力を最大化する」という自らのフィロソフィーの下、新潟のスポーツを追い続けます。

ここからがスタートです。またスポーツ中継でお会いしましょう。

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